前回の記事「ウイルスソフトとUTMは何が違う?」では、会社の「入り口」を守る大切さをお伝えしました。ランサムウェア被害の約9割はインターネットとつながる入り口からの侵入で、まずは入り口を固めることが基本です。
では、入り口を固めればもう安心かというと、そうとも言い切れません。メールの添付ファイル、持ち込まれたUSBメモリ、社員のうっかり。入り口をすり抜けたり、入り口を通らずに社内で起きたりすることがあるからです。
この記事では、入り口の次に考えたい、会社の「内側」を守る大切さについて、専門用語をできるだけ使わずに説明します。
「入り口」だけでは守りきれない理由
玄関に腕のいい警備員がいても、社内ではこんなことが起こりえます。
- 取引先を装ったメールの添付ファイルを、社員が開いてしまう
- 自宅で使ったUSBメモリや私物のスマホを、会社のパソコンやWi-Fiにつないでしまう
- 辞めた社員のパソコンやパスワードが、そのまま残っている
- 顧客名簿などのデータが、社外に持ち出されてしまう
IPA(情報処理推進機構)が毎年発表している「情報セキュリティ10大脅威 2026」でも、会社にとっての脅威の7位に「内部不正による情報漏えい等」が入っています。外からの攻撃だけでなく、社内で起きることにも目を向ける必要があります。
やっかいなのは、社内で何かが起きても「気づけない」ことです。IT担当がいない会社ほど、気づいたときには被害が広がっていた、ということになりがちです。
出典:IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)「情報セキュリティ10大脅威 2026」組織編
内側の守りは「防犯カメラと見回り」
入り口の守りが「玄関の警備員」なら、内側の守りは社内の「防犯カメラ」と「見回り」です。大切なのは次の3つです。
- 見える:社内に何がつながっているかを把握している
- 気づく:怪しい動きやデータの持ち出しに、すぐ気づける
- 止める:おかしなパソコンを切り離し、被害を社内に広げない
インターネット
外からの攻撃・ウイルス
① 入り口で防ぐ UTM
玄関の警備員
② 内側の守り 見える・気づく・止める
御社の社内
ただ、IT担当がいない会社で、これを人の手で毎日続けるのは現実的ではありません。そこで役に立つのが、内側を自動で見守る機器です。
内側を自動で見守る機器:SOLAMILU Guardian
当社で取り扱っているSOLAMILU Guardian(ガーディアン)は、今のルーターの後ろに1台つなぐだけで、内側の守りを自動で行う機器です。できることは次の4つです。
① 社内につながる機器を、自動で一覧にする
「社内に何台の機器がつながっていますか?」と聞かれて、すぐに答えられるでしょうか。
Guardianは、パソコン・複合機・スマホなど、社内のネットワークにつながる機器を自動で見つけて、一覧(台帳)にします。
- メーカーやパソコンの種類、入っているソフトまで一覧になる
- 急に見えなくなった機器は「消失」として知らせてくれる
- 一覧はExcelで開ける形で書き出せる
見覚えのない機器がつながっていれば、すぐにわかります。「何を守るのか」が見えていることが、すべての対策の第一歩です。
② 怪しい動きに気づいて、止める
- 不正なログイン(なりすましでの侵入)に気づき、攻撃してきた相手を自動で締め出す
- ウイルスに感染した疑いのあるパソコンを、自動で社内のネットワークから切り離す
- 大事なファイルが書き換えられたり、消されたりする動きに気づく
最近被害が多い「データを勝手に使えなくして、身代金を要求するウイルス(ランサムウェア)」は、社内のファイルを次々と書き換えていきます。おかしな動きに早く気づき、感染したパソコンを切り離せるかどうかで、被害の広がり方が変わります。
③ USBメモリへのデータの持ち出しに気づく
顧客名簿や見積書をUSBメモリにコピーして持ち出す。悪意がある場合だけでなく、「家で続きをやろうと思って」という、うっかりのケースもあります。どちらにしても、USBメモリを落とせば情報漏えいです。
Guardianは、パソコンからUSBメモリへの持ち出しを検知します。「記録が残る」と社内に伝えておくことで、持ち出しを思いとどまらせる効果も期待できます。
④ 何かあれば、日本語で知らせてくれる
せっかく見張っていても、英語や専門用語だらけの警告では、何が起きたのかわかりません。
Guardianは、気になる動きがあれば日本語で通知します。警告・つながっている機器・回線の状態は、ひとつの画面でまとめて確認できます。IT担当者がいない会社でも運用できるように作られています。
「うちの社内には、何がつながっている?」
無料のネットワークセキュリティ診断では、外からの見え方に加えて、社内につながる機器の状態も一緒に確認します。無料診断の日程を見る →
入り口の守りと内側の守りのちがい
| 入り口の守り(UTM) | 内側の守り(Guardian) | |
|---|---|---|
| 守る場所 | 会社の入り口 | 社内(内側) |
| たとえるなら | 玄関の警備員 | 防犯カメラと見回り |
| 得意なこと | 外からの不正アクセスや危険な通信を、入り口で止める | 社内の機器の把握、怪しい動きや持ち出しへの気づき |
| 置く場所 | インターネットと社内の間 | 今のルーターの後ろ |
← 表は横にスクロールできます →
GuardianにUTMの機能はありません。役割がちがうので、どちらかを選ぶものではなく、組み合わせて使うものです。
- 入り口はUTMで止める
- すり抜けたものや、社内で起きることにはGuardianで気づく
このように守りを重ねることで、どちらか一方よりも被害に遭いにくく、遭ってしまっても広がりにくい会社になります。
導入は「今のまま」1台つなぐだけ
ウイルス対策ソフトも、インターネット回線も、ルーターも、今のまま使えます。
- 今のルーターの後ろに、Guardianを1台つなぐ
- 管理画面から、パソコンに専用のプログラムを入れる
- 翌日から、日本語の通知が届くようになる
さらに、光回線が切れたときはモバイル回線へ自動で切り替わるので、回線トラブルで仕事が止まる心配も減らせます。対応するパソコンはWindows 10/11です。
現場から一言
以前伺った会社では、退職された方が使っていたパソコンが、社内のネットワークにつながったまま残っていました。しかも、そのパソコンはウイルス対策ソフトの期限が切れていて、ウイルスに感染しやすい状態。それでも、社内には誰もそれに気づく仕組みがありませんでした。
使われていないパソコンほど、目が届かず、すき間になります。まずは「何がつながっているか」を知るところから、一緒に始めましょう。
まとめ:今日できること3つ
- 社内につながっている機器(パソコン・複合機・スマホ・Wi-Fi)を紙に書き出してみる
- 辞めた人のパソコンやパスワード、誰も使っていない機器が残っていないか確認する
- USBメモリの使い方など、データの持ち出しに関する社内ルールがあるか見直す
「書き出してみたけれど、合っているかわからない」「全部は把握しきれない」という場合は、無料診断でお手伝いします。